7May
池田校マネージャーの長谷川です。
今日は連休中に読んだ本のなかの1冊をご紹介。
「AI vs 教科書が読めない子どもたち」(新井紀子)です。
〽どどん、どんどんどん♪
…「ターミネーター」の音楽が聞こえてきそうなタイトルです。
著者はロボットに大学入試問題を解かせる
「東ロボくんプロジェクト」の中心にいた数学者。
本書前半では「東ロボくん」が進研模試で偏差値57を記録
する過程が紹介されます。
偏差値57がどのくらいすごいか、というと、
MARCH、関関同立クラスでも合格可能性80%
のところがあったとか。
ただし英語国語が偏差値50前後で伸び悩み、
現代の技術ではそこから先には行けないのだそうです。
その新井先生たちが、東ロボ君プロジェクトで得た知見を元に
「リーディングスキルテスト」なるものを開発し、
若者の読解力を調査、その実力不足に警鐘を鳴らすのが本書後半の話。
「現在、人間がしている仕事の多くが、〇年後にはAIに代替される」
という話を聞かれたことがある方も多いと思います。
では、その〇年後、どんな仕事がAIに代替されないのでしょう?
著者によると「意味を理解する仕事」なのだそうです。
ところがところが、その「意味を理解する」能力が人間にあるのか?
著者は危機感をもっているようです。
そして、現場の先生の感想を紹介し、
教科書を読むこと、その基礎にある国語力の大切さを説きます。
高名な数学者・藤原正彦は学校教育に何が必要か、と問われ
「一に国語、二に国語、三、四がなくて、五に算数」と答えたといいます。
塾に通うとき、皆さん、時間やご予算の都合で2科目だけ、
の場合「英語・数学」となることが多いですが、
国語は勉強する必要がない、とか、勉強してもムダ、
とか思っている人、ほんまにそれでええの?
塾の職員である以前に、一大人として思います。
皆さん、もっと国語を勉強しましょう。